
2025年(令和7年)の第26回小樽市都市景観賞が決定してますね。
2025年7月1日〜8月31日の募集期間で応募件数が6件あり、その中から「小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会」が11月25日に以下の小樽市都市景観賞3件・小樽市都市景観奨励賞1件を決定したとのことです。
小樽市都市景観賞3件
・群青
・小樽港観光船ターミナル
・小樽住ノ江火の見櫓とまもる会の活動
小樽市都市景観奨励賞1件
・歴史ある建造物群とその保存・利活用を目指すプロジェクト「裏小樽モンパルナス」の活動
受賞作品については小樽市HP内に詳しく掲載されています。
※第26回 小樽市都市景観賞受賞作品 | 小樽市
※関連ニュース
・小樽市都市景観賞3件・奨励賞1件発表(小樽ジャーナル)
・2025年12月10日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
1988年(昭和63年)に設けられた都市景観賞は、2001年(平成13年)からは隔年で選定されています。
選考は、応募の中から周辺環境との調和、単体としての価値、まちなみとしてのデザイン、都市景観形成に対する理解と積極的な取り組みなどを評価して、景観審議会が選考します。
以下、賞の概要について、小樽市HPからの引用です。
小樽市都市景観賞は、小樽の歴史と風土に調和した都市景観をつくり出している建築物やイベントなどを表彰することにより、都市環境の向上とまちづくりへの関心を高めていただくため、昭和63年に創設されました。
良好な都市景観の形成に寄与している建築物やイベントなどを行っている個人・団体に小樽市都市景観賞を、良好な都市景観形成への積極的な姿勢と努力が認められた個人・団体には、小樽市都市景観賞に準ずるものとして、都市景観奨励賞を贈呈しています。
小樽市都市景観賞 | 小樽市
では、今回の受賞4件について、小樽市HPの記載を引用させてもらいつつ、ここでも紹介したいと思います。
群青

群青は、大正初期に建てられた旧佐藤邸を改修した、住ノ江2丁目の静かな住宅街にある素敵な雑貨などを扱うお店です。
主屋は木造2階建て、倉庫は石造り2階建ての建物で、藍(工芸と民芸と日用美品)・翠(カフェ:和菓子とお茶)・蒼(家具、作家作品)の3店舗で構成されていて、2024年8月に最初に「藍」がオープンしたんですよね。

以下、小樽市HP内からの引用です。
歴史的建造物の改修において、素材の再利用やデザインなど、いずれも高い水準で実施されている。単なる保存にとどまらず、歴史的な価値と現代的な価値を融合させた丁寧な空間づくりがなされており、歴史的建造物の保存・活用のモデルとして非常に優れた事例として評価された。
第26回 小樽市都市景観賞受賞作品 | 小樽市
※gunjo
※関連記事:住ノ江の古民家にできた「群青」という雑貨などを扱う素敵なお店
小樽港観光船ターミナル

小樽港観光船ターミナルは、小樽港第3号ふ頭及び周辺区域における再開発事業の一環として、2025年8月1日にオープンしました。
小樽港観光船ターミナルは海上観光船の待合施設で、1階には発券窓口と待合所のほか24時間利用可能なトイレ、2階にはイベントで利用できる多目的ホールや海に面したオープンテラスがあります。

以下、小樽市HP内からの引用です。
港の新たなランドマークとして、三角形とカテナリー曲線を組み合わせた特徴的な屋根形状や水面に映える夜景など、周囲の風景と調和しながら新しい景観を創出している。機能性とデザイン性を兼ね備えた施設であり、港の未来を見据えた空間づくりがなされている。小樽の海辺に新たな魅力を加える建物として高く評価された。
第26回 小樽市都市景観賞受賞作品 | 小樽市
※関連記事:新しい小樽港観光船ターミナルが2025年8月1日にオープンしたのでいってきました
小樽住ノ江火の見櫓とまもる会の活動

住ノ江の火の見櫓は、老朽化が進んで倒壊の恐れも心配され、2022年冬に一旦解体の方針が決まり、その状況を受けて2022年3月に有志による小樽住ノ江の火の見櫓をまもる会が設立されました。
まもる会が同年6月に住ノ江の火の見櫓を無償で譲り受けて管理することになり解体は免れ、その後改修工事を実施し、現在は保存のために様々な活動を行っています。

以下、小樽市HP内からの引用です。
地域の暮らしを見守り続けてきた火の見櫓は、ランドマークとしての存在感と歴史的価値の両面において評価されている。まもる会による継続的な保存活動は、地域の景観資産の継承としても非常に意義があり、ワークショップや見学会などの取組は、市民の景観意識の向上にも寄与している。歴史的な工作物とその保存活動の両面から高く評価された。
第26回 小樽市都市景観賞受賞作品 | 小樽市
※関連記事:住ノ江の火の見櫓〜「小樽住ノ江の火の見櫓をまもる会」が保存のために活動中
歴史ある建造物群とその保存・利活用を目指すプロジェクト「裏小樽モンパルナス」の活動(奨励賞)

裏小樽モンパルナスは、梁川通りの3棟並ぶ古い建物を活用した複合文化施設です。
この3つの建物を「アートという表現」を通して地域を活性化させる文化的拠点として再生し、小樽らしい古い街並みを次世代に継承したいという思いから、これらの建物群とその保存・利活用を目指すプロジェクトを「裏小樽モンパルナス」と名付けたとのことです(サイト「裏小樽モンパルナス | 複合文化施設 | Japan, 北海道小樽市」参照)。

以下、小樽市HP内からの引用です。
地域のまちなみを構成している歴史ある建造物群の保全と利活用を通じて、建物の商業利用にとどまらず文化発信の場として再構築している点が評価された。建物の個性を生かし、多種多様なイベントを通じて地域に新たな価値を生み出しており、今後、地域の活性化や文化的魅力を高めるプロジェクトとして、また、新たな景観形成に対する取組の展開が期待される。
第26回 小樽市都市景観賞受賞作品 | 小樽市
※関連記事
・小樽出身の音楽評論家・長谷川博一さんの回顧展が梁川通りの裏小樽モンパルナスで開催中(7月14日まで)(2025年の記事)
・梁川通りで気になるイベント「3DAYSウラオタルバザール」が11月10日・11日・12日の3日間の日程で開催(2023年の記事)
おわりに

小樽市都市景観賞を受賞した物件などには、上の写真のようなプレートが掲げられていますので、街歩きの際に見かけたら、ちょっと足を止めてその建物などを見てみるといいかもしれませんね。
ということで、先日決定した2025年(令和7年)の第26回小樽市都市景観賞についてでした。
【関連記事】
・第26回小樽市都市景観賞の候補の募集がもうすぐ締切り(8月31日まで)
※前回(2023年)の記事です。
・ニュースより/第25回小樽市都市景観賞に「OMO5小樽 by 星野リゾート」と「住吉神社参道等の整備」
※小樽市都市景観賞関連の記事はカテゴリー「小樽市都市景観賞関連」にまとめてます。